スタッフは慣れると“楽”したくなる?|動物病院経営における人材停滞の原因と防止策

【スタッフは慣れると“楽”したくなる?】

動物病院経営でよくある悩みの一つに、スタッフが慣れてくると新しいことに消極的になったり、仕事の範囲を限定し始める現象があります。

たとえば、こんな声を聞いたことはありませんか?

  • 「最初は意欲的だった獣医師や看護師が、だんだん新しい業務を嫌がるようになった」

  • 「“それは私の仕事じゃありません”と言われることが増えた」

  • 「“給料が上がらなければやりません”という空気が漂っている」

こうした問題は、実は売上が安定していて離職率が低い病院ほど起こりやすい傾向にあります。


なぜスタッフは「楽」を求め始めるのか?

それは「慣れ」が生む心理的な安心感と、そこから派生する変化への抵抗が原因です。

人は仕事に慣れるほど「ここは自分の領域だ」という感覚が強まり、やり方やペースを崩したくなくなります。
これは一面では成長の証ですが、反面「他人に干渉されたくない」「新しい挑戦をしたくない」という心理を強化してしまいます。

特に、受付業務・トリミング・診療補助など一人で完結しやすい職種ほど、テリトリー意識が強くなりやすいです。
新しい業務や変更を求められると「自分のやり方を否定された」と感じ、拒否反応を示すことも珍しくありません。


悪い空気は職場全体に伝染する

このような抵抗や不満は、放置するとチーム全体に広がります。

「私はこれ以上やらない」
「待遇が良くならなければ意味がない」

こうした発言が日常化すると、周囲もそれを見て行動をセーブし始め、職場全体のモチベーションが低下します。

結果的に、

  • 仕事を頑張る人が報われない

  • 院長が精神的に疲弊する

  • チームの雰囲気が悪化し、患者対応にも影響

という負のスパイラルに陥るのです。
一度崩れたチームを立て直すには、新規採用や配置換えなど多大なコストが発生します。


防止策①:「採用設計」で価値観のズレを防ぐ

こうした問題を防ぐ第一歩は、採用段階で価値観の合う人を選ぶことです。

たとえば、ある動物病院では面接時に以下のような説明をしています。

「同じ仕事を繰り返しても給与は上がりません」
「新しい課題に挑戦する姿勢を評価します」

このように方針を明確に伝えることで、「挑戦を楽しめる人」と「安定を求めすぎる人」を見極めやすくなります。

採用ターゲットを「経験年数」や「スキル」だけで判断するのではなく、
“変化にどれだけ前向きか”という価値観の軸を加えることがポイントです。


防止策②:「文化づくり」で“変化が当たり前”を根づかせる

もう一つの重要な要素は、日々の文化づくりです。

例えば、

  • 毎月1回「小さな改善会議」を開く

  • 役割をローテーションして“慣れ”を防ぐ

  • チャレンジをした人を評価する仕組みを設ける

といった施策は、スタッフの意識を徐々に変える効果があります。

特に中規模の一次診療病院では、個人依存の業務が多く、文化づくりを意識しないと「やりやすい人だけが得をする職場」になりがちです。
院長が率先して変化を歓迎する姿勢を示すことが、組織全体のムードを左右します。


一次診療を柱にする病院ほど「空気の質」が経営に直結

一次診療中心の病院では、スタッフの雰囲気がそのまま顧客満足に直結します。

どれだけ医療の質が高くても、受付や看護師の対応に不満を持たれれば、患者はすぐに離れてしまいます。
つまり、スタッフが変化に抵抗する職場は、経営リスクが高い病院とも言えるのです。

「雰囲気が悪くなった」と感じたときには、すでに患者離れが始まっていることもあります。
変化に強いチームづくりは、単なる組織論ではなく経営防衛策です。


経営成功のカギは「変化に適応できる人材づくり」

設備投資や広告施策も重要ですが、病院の未来を左右するのは人材の質と文化の方向性です。

“慣れ”は成長の証でもありますが、“慣れすぎ”は組織の毒になります。
採用段階から「変化を楽しめる人」を選び、日々の業務の中で挑戦を自然に促す文化を育てましょう。

結果的に、スタッフが前向きに成長し続けることで、患者満足・定着率・売上のすべてが好循環に転じます。


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