採用率が爆上がりする動物病院の“実習対応力”

採用率が爆上がりする動物病院の“実習対応力”
〜「見ているだけ」から「働きたい」へ変える5つの工夫〜

動物病院の採用活動において、多くの院長先生が見落としがちな、しかし実は最も重要な「採用チャネル」があります。それが、学生を迎え入れる「実習」です。

求人広告やスカウトに多額の費用をかける一方で、「実習生には見学させておけばいい」と考えている病院は少なくありません。しかし、これではせっかくの採用チャンスをみすみす逃していることになります。

獣医師として臨床現場に立ち、その後、数多くの動物病院を見てきた私の経験から断言します。採用がうまい病院は、実習を「採用選考の第一ステップ」と位置づけ、非常に丁寧に設計しています。

今日は、実習生が本当に見ているポイントと、「採用に強い動物病院」が実践している具体的な対応術をご紹介します。

実習生は「口コミ」の拡散者

動物看護師や獣医師を目指す学生たちにとって、実習は単なる単位取得の場ではありません。それは将来の職場を品定めする「リアルな職場体験」です。

実習を終えた学生たちは、友人やSNS、学校の掲示板などで、こんなふうに情報を共有しています。

  • 「〇〇病院の院長先生、すごく優しかった!」
  • 「ここの動物看護師さん、いつも笑顔で楽しそうだったな」
  • 「〇〇病院は雰囲気がピリピリしてて、正直ちょっと怖かった…」
  • 「お昼休憩も取らせてもらえず、働き方がキツそうだった」

これらのリアルな“レビュー”は、お散歩中の飼い主さんコミュニティで病院の評判が広まるのと同様に、学生コミュニティで瞬く間に拡散します。そして、この評判が病院の「採用ブランド」として定着していくのです。

悪評はすぐに広まりますが、逆に良い評判も同じように広まります。実習生への丁寧な対応は、将来の応募者を自然に引き寄せる“費用対効果の高い採用マーケティング”なのです。

実習生が密かにチェックしている5つのポイント

では、学生たちは実習中に具体的に何を見ているのでしょうか?私が人材紹介の経験から学生たちにヒアリングした結果、特に重視している5つのポイントが浮かび上がってきました。

  1. 院内の雰囲気
    • 挨拶や声かけが活発に行われているか?
    • 怒号や叱責が飛び交っていないか?
    • スタッフ間の連携はスムーズか?
  2. 院長・先輩スタッフの働き方と表情
    • 勤務医や動物看護師が楽しそうに働いているか?
    • 先輩たちが新人に優しく指導しているか?
    • 休憩中もリラックスできているか?
  3. コミュニケーションの量と質
    • 院長先生や奥様が話しかけてくれるか?
    • 休憩中に孤立しないよう配慮されているか?
    • 学生の質問に真摯に答えてくれるか?
  4. フィードバックと感謝の言葉
    • 実習中に「今の保定、助かったよ」「カルテ整理ありがとう」といった具体的な感謝の言葉があるか?
    • 実習の最後に「うちに来てくれてありがとう」と伝えてもらえるか?
  5. 休憩や昼食への配慮
    • 休憩時間がしっかりと確保されているか?
    • お昼ご飯を一緒に食べるか、食べる場所を提供してくれるか?

特に、「一緒にご飯を食べた」という経験は、学生の心に深く残り、「受け入れてもらえた」という安心感に繋がります。些細なことですが、これだけで病院の印象は劇的に良くなります。

採用力が高い病院が実践する“実習対応の工夫”

では、これらのポイントを踏まえ、具体的に何をすれば良いのでしょうか?採用に成功している病院が実践している、すぐに取り入れられる工夫を3つご紹介します。

1. 「ウェルカム感」を全力で出す

実習初日が肝心です。全員で自己紹介をしたり、「〇〇さん、ようこそ!」といったウェルカムメッセージ付きの名札を用意したりするだけで、学生の緊張は一気に和らぎます。院内ルールや見学可能なエリアを記した簡単なガイドを渡すのも有効です。

2. 実習の「目的」を共有する

実習生にただ「見ておいてね」と伝えるのではなく、「今日は〇〇先生の手術を間近で見学して、保定のコツを学んでほしい」「午後は診察補助に入りながら、飼い主さんとの接し方を見てほしい」といった具体的な目的とスケジュールを事前に共有します。これにより、学生は目的意識を持って実習に臨むことができ、受け入れ側も何を教えるべきかが明確になります。

3. 「小さな成功体験」を言葉にする

実習生が何か手伝ってくれたら、「さっきの保定、すごく安定してたよ」「ありがとう、助かった」と、その場で具体的に褒め、感謝を伝えます。これにより、学生は自分が役に立っていることを実感でき、自信を持って実習に取り組むことができます。

実習設計から採用活動を始めよう

「見学・実習の設計を整えたいけど、どうすれば良いか分からない」
「学生に“選ばれる病院”になるにはどうしたらいいの?」

そう感じている院長先生は、ぜひ一度私たちにご相談ください。

臨床現場を経験し、多くの病院の採用課題を見てきた私が、あなたの病院の強みを活かした「実習設計」から採用導線を一緒に整えます。

費用をかけて広告を出す前に、まずは最も身近な「実習生」の心を掴むことから始めてみませんか?あなたの病院の未来を、共に考えていきましょう。

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