【お金と時間、どちらが大切?動物病院経営者の皆さんへ】
開業フェーズで変わる「お金」と「時間」の優先順位
みなさんは「お金」と「時間」、どちらを大切にしていますか?
私がこれまで多くの動物病院経営者を見てきた中で感じるのは、
開業前は「お金」中心、年商1億円を超えると「時間」中心に価値が移るという傾向です。
これは単なる傾向ではなく、経営フェーズごとに“無いものに価値が集中する”現象とも言えます。
開業前は「お金」が最優先
開業前や開業初期の先生は、次のような思考になりがちです。
とにかく資金を確保したい
借入金を早く返したい
スタッフを雇う余裕がないから自分が動く
この時期の最大の不安は「お金」。
そのため、経営の中心はどうしても「稼ぐこと」になります。
結果、休みを削って働き続け、体調や家庭を犠牲にしてしまうケースも少なくありません。
一部のスタッフからは「先生、闇落ちしてる」と言われるほど、心の余裕を失う人も。
年商1億円を超えると「時間」が最大の課題に
そして、病院が成長し年商1億円を超えた頃——
多くの先生が次のような悩みを抱き始めます。
毎日が忙しすぎて体力・気力が限界
家族や自分の時間が取れず、ストレスが増大
「このままのやり方で続けられるのか」と不安を感じる
つまり、お金を追いかけて得た成功の先に、“時間の欠如”という新たな壁が立ちはだかるのです。
開業前に「お金の不安」を抱えた先生ほど、この反動で「時間の価値」を強く意識するようになります。
そして、燃え尽きてしまうケースも珍しくありません。
お金を追う経営から、時間を設計する経営へ
では、どうすればバランスを保てるのでしょうか。
鍵は、早い段階で「お金と時間のバランスを経営指標として意識すること」です。
具体的な対策例
完全予約制を導入し、ストレスの少ない診療環境を整える
オーナー様の質と単価にこだわる
開業初期から外科比率を高める努力を続ける
開業志向の低い勤務医を雇用し、右腕に育てる
ブリーダー対応の夜間帝王切開には適正な深夜料金を設定する
これらを実践している先生方は、経営フェーズが変わってもブレが少なく、
人生と事業のリズムを整えながら成長している印象があります。
売上には“上限”がある。だからこそ「時間設計」を先に。
動物病院は「店舗型ビジネス」である以上、売上には必ず上限があります。
たとえば、年商1億円を目標とするなら、そこをゴールにして“時間の使い方”を逆算することが重要です。
私の周囲で1億円を超えた先生の多くは、「忙しい」「時間がない」とは言いません。
その理由は、診療の優先順位を明確にし、“断る勇気”を持っているからです。
患者をすべて受け入れることが正義ではありません。
本当に守るべきもの(家族・健康・理念)を見失わないことが、持続経営の第一歩です。
開業1年目の「苦労」は最大の資産になる
開業1年目の制約だらけの時期は、
「自分で考える力」を育てる最高のチャンスです。
限られた資金でどう魅せるか
人手が足りない中でどう教育するか
集患や採用をどう工夫するか
この時期に培った思考力は、数年後に他院が真似できない独自モデルを生む力になります。
経営とは「苦労を資産化するプロセス」です。
経営フェーズごとに「お金と時間」を再点検しよう
欲求の偏りはストレスを生みます。
だからこそ、調子が良い時こそ立ち止まり、問い直してみてください。
このまま拡大して本当に大丈夫か?
スタッフの満足度は保てているか?
忙しさが自分の価値観を壊していないか?
奪われる時間に対して得ているものは十分か?
「時間を安く売らない」ことは、院長自身の尊厳を守ることでもあります。
最後に|お金も時間も“信念”のもとに使う
「お金も時間も大切だけど、妥協しない治療にこだわりたい」
そんな先生ほど、経営の軸がぶれず、スタッフや飼い主からの信頼も厚い傾向があります。
開業・拡大・成熟——。
どのフェーズでも、自分の人生と経営をバランスよく設計することが、幸せな働き方を続ける秘訣です。
VetsUPでは、開業前の資金設計から、
年商1億円を目指す先生の「時間とお金の最適バランス設計」までを支援しています。
