「親の意見が古く感じる…」と思った先生へ
開業時にぶつかる“親世代とのギャップ”との向き合い方
動物病院の開業を考えるとき、多くの若手獣医師が悩むのが——
「親の意見とのズレ」です。
特に親御さんが開業医である場合、経験があるからこそ考え方がぶつかることも少なくありません。
親の経験は「貴重」だが「そのままでは使えない」
親世代が開業した時代は、飼育頭数が右肩上がり。
「開ければ患者が来る」時代でした。
しかし、今はまったく違います。
動物病院の数は飽和状態
マーケティングやブランディングが重要に
スタッフ採用・定着の難易度が上昇
つまり、「患者数をこなせば儲かる」から「選ばれる理由をつくる」へ。
経営環境が根本から変わっているのです。
よくある親世代の“ありがちアドバイス”
「スタッフは辞めるのが当たり前。根性がないだけだ」
「患者にはできるだけ安く提供しなさい」
「休みを取りすぎると患者が離れるぞ」
こうしたアドバイスに、モヤっとした経験はありませんか?
親御さんは心配して言ってくれているのですが、
時代背景が違うために“ズレ”が生じてしまうのです。
「資金援助」がぶつかりの原因になることも
特に多いのが、親の出資や承継をきっかけに経営干渉が生じるケースです。
「その設備は高すぎる」
「そんな診療方針でやっていけるのか」
「立地はこっちのほうがいい」
出資者・創業者としての立場から意見が強くなり、
気づけば自分の理想とかけ離れた病院になっていたということも。
ギャップにどう向き合えばいいか?
すべてを話す必要はない
親に「全部説明して納得してもらわなければ」と思うと、
自分の行動が止まってしまうことがあります。
ある先生は、こう話していました。
「父にはこの部分は伝えていないので、話を合わせておいてください」
これは嘘ではなく、“余計な心配を減らすための配慮”。
親との関係を壊さずに前進するための知恵です。
感情ではなく「データ」で説得する
どうしても納得してもらいたい場合は、感情論ではなくロジックで。
人口動態
競合病院の数・口コミ傾向
成功している経営モデル
これらを示すことで、不安を「安心」に変えることができます。
親御さんの反対の多くは「心配」から。
データで支えることで、安心感を与えられます。
なるべく親の援助に依存しない
援助を受ければ、意見を無視するのは難しくなります。
だからこそ、少しでも自己資金を準備することが重要。
経済的な自立は、精神的な自立にも直結します。
親世代から学ぶこともある
もちろん、親の意見を全否定する必要はありません。
診療に対する誠実な姿勢
地域との信頼関係の築き方
こうした“人としてのあり方”は、どの時代でも変わらない大切な教えです。
否定ではなく“取捨選択”の姿勢で向き合いましょう。
最後に|自分の人生を、自分で設計するということ
開業とは、診療のスタートであり、あなた自身の生き方を形にすることです。
親の意見を尊重しながらも、最終的には自分で選ぶ勇気を持ちましょう。
感謝はする、でも芯は譲らない。
その姿勢が、結果的に親との関係もより良いものにしていきます。
そして、あなたが本当に望む“動物医療の形”を実現する力になるはずです。
