いい人材は待ってても来ない?動物病院採用の落とし穴と解決策
「うちの病院は雰囲気がいいから、自然と人は集まってくる」
そう思っていませんか?
確かに、開業当初は知人や後輩が応募してくれたり、口コミで人が集まってきたりすることもあります。
でも今の採用市場は、その時代とはまったく状況が違います。
実は「いい人材は自ら応募してくる」という考えこそが、動物病院の採用を難しくしている大きな原因なんです。
欠員補充の採用では“いい人”は来ない
多くの院長先生は「採用=辞めたスタッフの穴埋め」と考えがちです。
辞めた人が出たから急いで求人を出す
来てくれた人の中から“消去法”で選ぶ
これでは、本当に求める人材に出会える確率は限りなく低くなります。
結果として「採れる人を採る」受け身採用に陥ってしまうのです。
「いい人は自ら応募してくる」という幻想
昔は、後輩や知り合いが病院に来てくれることもありました。
でも今はどうでしょう?
小動物分野を選ぶ新卒は減少
動物病院の数は増加
完全に売り手市場になっています。
つまり「声をかけなくても来る」時代は終わったのです。
誇りが慢心を生む?「孤島の王」になっていませんか
ゼロから病院を築いてきた院長先生の努力と実績は、間違いなく大きな価値です。
ですが、その誇りがいつのまにか「うちは魅力的だから大丈夫」という慢心に変わることがあります。
求人票は給与と条件だけ
院内の写真や雰囲気が伝わらない
実習生の対応が形式的
これでは求職者の心に響きません。
結果的に“孤島の王”になり、良い人材は他院へ流れてしまいます。
採用は「市場」で勝ち取る時代へ
今や採用は“市場での競争”です。
優秀な人材は複数の病院からアプローチを受け、比較・検討しています。
だからこそ必要なのは、
日常的な情報発信(HP・SNS・ブログ)
実習生や見学者への丁寧な対応
働きやすさを数値で可視化
これらを積み重ね、他院より一歩リードすることです。
採用改善チェックリスト
✅ 欠員補充型ではなく「常時採用」の考え方に切り替える
✅ 求人票には条件だけでなく「病院の雰囲気」「成長環境」を明記
✅ 実習生や見学者へのおもてなし体制を整える(昼食・案内・感想共有など)
✅ HPやSNSでスタッフの働き方や院内イベントを発信
✅ 有給取得率・残業時間などを“数値”で示す
✅ 院長やスタッフの人柄が伝わる写真・動画を活用
✅ 採用費用を「経費」ではなく「未来の売上への投資」と捉える
まとめ
「いい人材は自ら応募してくる」――それはもう過去の話です。
これからは、偶然ではなく戦略的に人材を集める病院だけが生き残ります。
孤島に閉じこもるのではなく、市場に出て“選ばれる病院”になる。
それがこれからの採用成功の鍵です。