「退職3ヶ月・半年ルール」、やめませんか?
退職ルールの「暗黙の圧力」
「辞めるなら3ヶ月前に言って」
「半年以上前に申告しないと困る」
動物病院では、こうしたルールを定めているケースが少なくありません。
しかし、これは法律上の根拠がない“慣習”にすぎません。
民法上、期間の定めがない雇用契約の場合、2週間前の申告で退職が可能です。
つまり、「3ヶ月前」「半年以上前」という規定は、法的義務ではなく、職場都合のローカルルールです。
もちろん、引き継ぎやシフト調整の都合はあります。
しかし、「辞めにくい雰囲気」をつくることは、結果的に職場全体の信頼を損ねます。
「引き留め」よりも「また戻りたい職場」へ
どれだけルールを厳しくしても、人は辞めます。
むしろ、厳しすぎるルールは“辞め方”を悪化させるだけです。
大切なのは、
「円満に送り出し、また戻りたいと思える職場にすること」。
具体的には、こんな取り組みが効果的です。
退職者にも近況報告を歓迎する文化をつくる
一定期間後の“復職ウェルカム制度”を設ける
辞める前に相談しやすい上司や体制を整える
このように「辞め方」を整えることは、結果的に採用ブランディングにも直結します。
退職のタイミングには「運」も「縁」もある
転職は、本人の意思だけでなく、求人タイミングという偶然の要素も大きく関わります。
「半年ルールがあるから、理想の病院に行けなかった」
そんな声を聞くことも少なくありません。
その結果——
不満を抱えながら勤務を続ける
意欲を失って生産性が下がる
職場の雰囲気が悪化する
という負の連鎖が起きます。
「縛る文化」は、残る人にも悪影響を与えるのです。
辞めにくい職場は、入りたくない職場になる
採用の現場でも、この“退職縛り文化”は確実にマイナス評価を受けています。
求職者は口コミや同業ネットワークを通じて情報を得ています。
その中で、
「あの病院は辞めづらいらしい」
という噂が立てば、それだけで応募は減ります。
採用市場では、給与や休日よりも「安心して働ける文化」が重視される時代。
“辞めにくい病院”という印象は、最大の採用リスクになります。
ルールではなく「信頼」で人をつなぐ
退職ルールを厳しくするほど、スタッフの本音は離れていきます。
辞める自由を奪うのではなく、「また戻りたい」と思える関係性を築くことが、長期的な経営安定につながります。
信頼経営とは、
一人ひとりの意思を尊重し、
卒業を前向きに受け入れ、
“去る人”も“残る人”も気持ちよく働ける環境をつくること。
それができる病院こそ、次に選ばれる病院です。
まとめ|“縛る採用”から“信頼でつなぐ採用”へ
人材不足の時代にこそ問われるのは、
「どんなルールで人を縛るか」ではなく、
「どんな信頼で人をつなぐか」です。
退職を悪とせず、
新しい挑戦を応援できる病院ほど、
やがて“戻りたい場所”として選ばれます。
退職3ヶ月・半年ルール。
——そろそろ、やめませんか?
VetsUPでは、採用・定着・再雇用を含む“人が循環する組織づくり”を支援しています。
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