原価率を意識していますか?粗利で見る本当の利益とスタッフ還元
今回は少し耳の痛い話かもしれません。
テーマは「動物病院経営における原価率の意識」です。
多くの病院で、売上には敏感でも、原価率や粗利には無頓着なケースが多く見られます。
しかしここを把握しておかないと、**“頑張っているのに儲からない病院”**ができてしまいます。
1. 原価率とは?動物病院では何%が理想?
原価率とは、「売上に対して、仕入れや材料費が占める割合」のことです。
動物病院では主に以下が該当します。
医薬品・療法食の仕入れ費用
外注検査費用(血液検査など)
一部消耗品(手術用品、ワクチンなど)
一般的な個人病院の原価率は25〜30%。
中には20%を切る病院もあり、9%台で運営しているケースもあります。
医療の質を落とさずに原価を抑えるのがポイントです。
2. 原価率の10%の差が、粗利でどう響くか
売上1億円の病院を例に考えてみましょう。
A病院:原価率30% → 粗利7,000万円
B病院:原価率20% → 粗利8,000万円
売上は同じでも、粗利で1,000万円の差が生まれます。
売上増よりも、原価率の改善で利益を確保する方が効率的です。
3. メーカーより、スタッフを大切に
原価率を下げる=ケチ、ではありません。
無駄な仕入れをしない
在庫管理を徹底する
キャンペーンや営業に流されない
こうした取り組みで利益を守れば、スタッフへの還元余地が増えます。
忙しくても給与が上がらない病院は、離職・採用コスト増という悪循環に陥ります。
従業員は「経費」ではなく「資産」と捉える病院ほど、強い経営ができます。
4. 原価率を下げる具体的な工夫
実際に原価率20%以下で運営する病院の工夫です。
在庫回転率を定期的にチェック
月次で原価率を確認・共有
院内検査を増やし、外注検査は必要最小限
薬や療法食は必要量だけ発注、過剰在庫を避ける
メーカーキャンペーンに安易に乗らず、単価と回転率で判断
医薬品は複数業者で見積を取り、仕入先を定期見直し
医療の質は保ちながら、無駄を削る意識が経営者には必須です。
5. まとめ:原価率意識が未来を変える
売上を追うことは当然ですが、それ以上に粗利をどう残すかが病院の未来を左右します。
粗利があることで:
スタッフにボーナスを出せる
福利厚生を充実させられる
医療設備やIT化に投資できる
院長自身・家族の生活を守れる
原価率の改善は、利益最大化だけでなく、働く人たちの幸せにも直結します。
「メーカーより、まずスタッフにいい顔をしよう」
従業員を大切にする病院ほど、未来は明るくなります。
原価率の改善は、スタッフへの愛から始めましょう。
