20代・30代の獣医師採用はなぜ難しいのか？
近年、獣医師採用は年々厳しくなっています。
求人票を見れば、年収や月収は横並び。
「1.5次診療」「残業少なめ」「有給消化○%」なども当たり前に書かれており、求職者から見ればどの病院も同じに見えてしまいます。
5年前なら月収30万円でも魅力的でしたが、今は35万円が標準ライン。
給与条件だけで差別化するのは、経営的にも限界があります。
では、どうすれば20代・30代の若手獣医師を採用できるのでしょうか？
ポイント①：若手獣医師が求めるのは「経験の質」
若手獣医師にとって重要なのは、給与よりも「どんな経験が積めるか」です。
症例の幅の広さ
教えてもらえる環境かどうか（最重要）
得意分野を伸ばせる機会があるか
学会発表や研修参加を後押ししてくれるか
「うちでは〇〇の手術が月△件あり、●か月目から任せます」
「学会補助は年〇万円まで支給」
など、経験の見える化をすることで病院の強みになります。
ポイント②：院長や先輩との相性を伝える
20代・30代は「誰と働くか」を非常に重視します。
採用活動の段階で、院長や先輩獣医師の人柄が伝わる工夫をしましょう。
SNSやHPで、働く様子や考え方を発信
面接は堅苦しい質疑応答だけでなく、カジュアルな座談会を設定
院長の「キャリアビジョン」を語る
「この人と一緒に働きたい」と思わせることが、給与以上に採用の決め手になります。
ポイント③：ライフステージを意識した柔軟性
20代・30代の獣医師は、結婚や出産・子育てなどライフイベントが重なる世代です。
産休・育休の実績
短時間勤務の制度
キャリア復帰のしやすさ
こうした制度が整っていると、若手獣医師も安心して応募できます。
ポイント④：待ちの採用から「攻めの採用」へ
求人票を出して待つだけでは、若手獣医師は集まりません。
獣医学生向けのインターンや見学会
SNSを通じた院内の魅力発信
既存スタッフからの紹介制度
「病院の存在を知ってもらう」ことが第一歩。
待ちではなく、攻めの姿勢が必要です。
まとめ｜20代・30代獣医師採用の成功に必要なこと
20代・30代の若手獣医師を採用するには、
給与や労働条件の横並び競争から抜け出すこと
経験・人柄・柔軟性・攻めの姿勢を打ち出すこと
が重要です。
「よほど人柄や相性が良くないと採用は難しい」──まさにその通り。
だからこそ、院長や病院のカラーを出し、
“この病院で働く理由”を言語化することが、採用成功への近道です。