「良い人がいたら採用したい」を辞めませんか?
採用における“受け身”の落とし穴
動物病院の院長先生とお話ししていると、よく耳にするフレーズがあります。
「良い人がいたら採用したい」
一見すると自然な考えのように思えますが、実はこれこそが 採用がうまくいかない最大の原因 になっているのです。
「良い人」は待っていても来ない
新卒で小動物臨床を選ぶ獣医師は年々減少しています。
一方で、動物病院の数は増え続けています。
つまり、以前のように「応募が来るのを待つ」だけでは、優秀な人材に出会える確率は限りなく低い。
求人を出せば応募が来る時代はすでに終わっているのです。
“受け身採用”から“戦略採用”へ
「良い人がいたら採用したい」ではなく、
「こんな人に来てほしい。そのために何を準備するか?」
という“戦略採用”の発想が必要です。
具体的な取り組み例は以下の通りです。
求人票を「条件の羅列」ではなく「ストーリー」に変える
実習生への対応を“採用活動”と位置づける
採用後の教育設計(特に最初の3ヶ月)を整える
待遇以外の魅力(キャリア支援・働き方の柔軟さ)を発信する
こうした“先手”の取り組みこそが、「良い人材」を引き寄せます。
「良い人」は育つもの
もう一つ重要な視点があります。
「良い人材は最初から完成されているわけではない」 ということです。
入職時は経験が浅くても、
教育の仕組みが整っている
定期的なフィードバックがある
キャリアの道筋が見える
こうした環境を整えることで、人材は驚くほど早く成長します。
逆に言えば、どれだけ条件の良い人を採用できても、環境が不十分では定着せず離職につながります。
まとめ:採用は“準備力”で決まる
これからの採用は、「良い人がいたら採用する」という受け身の姿勢では立ち行きません。
誰を採用したいのか?
その人にどう映る病院でありたいのか?
採用後にどう育てるのか?
この3つを設計してこそ、採用は成功します。
「良い人がいたら」ではなく、
「良い人を引き寄せる準備をする」
ここから、採用戦略を見直してみませんか?