育つスタッフと辞めるスタッフの違いは“最初の3ヶ月”で決まる
開業して数年経ち、こんな悩みを抱えていませんか?
- 採用してもすぐ辞める
- 伸びそうだったのに、途中でやる気を失ってしまう
- 長くいてほしいと思った子ほど、辞めていく…
これ、原因はスタッフ本人の性格や意欲ではないケースが多いんです。
本当に分かれ道になるのは、入職後“最初の3ヶ月”。
この期間の「育て方」と「関わり方」次第で、
その人が“辞めるスタッフ”になるか、“育つスタッフ”になるかが決まってしまう。
今日はその理由と対策について、詳しくお話しします。
「期待の新人」が急に離職する本当の理由
開業医の多くは、採用後の数週間でこう思います。
「この子は大丈夫そう」「戦力になりそうだ」
でも、1ヶ月も経たないうちに表情が曇りはじめ、3ヶ月以内に辞めてしまう――これは業界問わずよくある話です。
では、なぜ「大丈夫そうな子」が辞めてしまうのか?
答えは明確です。
「放置」されたからです。
もちろん、意図的に放置したつもりなんてないはずです。
院長も忙しい、先輩スタッフも余裕がない、
だから「これやっておいてね」と任せてしまう。
結果、新人はこう感じます。
- これが正解か分からない…
- 何を求められてるか分からない…
- ミスしても気づかれてない…
人は“自分が組織に必要とされていない”と感じたとき、驚くほど簡単に「辞めようかな」と思います。
3ヶ月で「辞める側の脳」になるプロセス
心理学では「最初の数ヶ月間で脳の期待値が決まる」と言われています。
新人はこう思って入職します。
「この病院なら、成長できそう」「ここでなら、頑張れそう」
ところが、誰からも期待されず、褒められず、フォローされなければ…?
「あれ?自分、いなくてもいいのかな」
「あの求人票、ちょっと盛ってたな」
「入る前に思ってたのと違うな」
ここで「心のシャッター」が静かに降りるのです。
つまり、「辞めるスタッフ」は最初からやる気がなかったわけではない。
環境が“辞める脳”をつくってしまったというのが真実。
「育つスタッフ」はこうして育てる
育つスタッフに共通するのは、最初の3ヶ月間に“人と仕組み”の両方でサポートを受けたかどうかです。
▼ 人のサポート
- 毎日5分でいいから、声をかける
- 「最近どう?」「分からないことある?」と気にかける
- ちょっとした成長でも「よくできたね」と伝える
※これは院長じゃなくても、先輩スタッフでもOK。
誰か1人でも「味方」がいれば、人は頑張れます。
▼ 仕組みのサポート
- 教える内容を週ごとに明文化する
- マニュアルは紙1枚でもいいから渡す
- 「何ができれば合格か」を明示しておく
この“道筋”があることで、人は安心します。
「何をすればいいか分からない」という不安は、最もやる気を削ぐ要素。
逆に、「やるべきことが明確」+「ちゃんと見てくれている」
これだけで、離職率は劇的に下がります。
離職は「本人のせい」にしないことが、強い組織をつくる
離職するスタッフを見ると、ついこう思ってしまう。
「最近の若い子はすぐ辞めるよな…」
「やる気がなかったんじゃないの?」
でも、そう決めつける前に、もう一度だけ振り返ってほしいんです。
こちらの関わり方に改善の余地はなかったか?
制度やサポート体制が整っていたか?
私が知っている“離職率の低い病院”は、ほぼ例外なく、最初の3ヶ月を徹底的に重視しています。
一方で、「スタッフがすぐ辞める」と嘆く病院は、採用が決まった段階で“終わったつもり”になっていることが多い。
採用は「スタート」でしかない
私たちは“採用・定着支援”をしていますが、本当は「採用」は通過点。
その後、定着して、戦力になってくれるまでが勝負です。
いま「求人がうまくいかない」「採用してもすぐ辞める」と悩んでいるなら、
採用後3ヶ月間の設計から一緒に見直しましょう。
それだけで、「育つスタッフ」が病院の財産になっていくはずです。
採用・定着・教育の設計、プロが支援します
「うちも一度、採用の仕組みを見直したい」
「採用から定着まで丸ごと相談したい」
そう感じたら、動物病院採用くんにご相談ください。